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【 “文学少女”と恋する挿話集④ / 野村美月 】
今までの挿話集のよりも、更に細切れなエピソードが雑多に詰まった一冊。過去の話を思い出す作業をサボったまま読んだから、相変わらず見覚えのない登場人物が出てきて困った。
しかし"文学少女"シリーズはミステリの皮を被った書評集であるという観点からは、様々な本の書評が詰まっているのは、美味しい。
坂口安吾の『桜の森の満開の下』なんて著者名も作品名も知らないけど、
わたし、安吾の作品では、『桜の森の満開の下』が、一番好きなの!すごく冷たくて、孤独で、恐ろしくて、美しくて、まるで、京都の夏にいただく鱧の落としのように深く繊細なのっ!鱧は、骨がとっても多いから、調理するときに、包丁を細かく入れて、丁寧に丁寧に骨を切っていかなければならないのよ。料理人さんの熟練の技が必要なの。そうして薄い皮を一枚だけ残して一切れずつ切ったものを、お湯にさっとくぐらせると、まるで白い花が咲くように、身が縮れ、反り返り、可憐に開いてゆくのよ。それを氷水に落として、引き締めてから、いただくの!ふんわり柔らかな白身、コリッとした皮の感触、淡泊で上品でありながら、噛むほどに広がる独特の旨み──。この『桜の森の満開の下』にも、同じ熟練の技と伝統的な美を感じるわ。
なんて言われたら、読んでみたいと思うのが人の性。この人は本当に、本の味を料理で喩えるのが天才的に上手い。
しかし"文学少女"シリーズはミステリの皮を被った書評集であるという観点からは、様々な本の書評が詰まっているのは、美味しい。
坂口安吾の『桜の森の満開の下』なんて著者名も作品名も知らないけど、
わたし、安吾の作品では、『桜の森の満開の下』が、一番好きなの!すごく冷たくて、孤独で、恐ろしくて、美しくて、まるで、京都の夏にいただく鱧の落としのように深く繊細なのっ!鱧は、骨がとっても多いから、調理するときに、包丁を細かく入れて、丁寧に丁寧に骨を切っていかなければならないのよ。料理人さんの熟練の技が必要なの。そうして薄い皮を一枚だけ残して一切れずつ切ったものを、お湯にさっとくぐらせると、まるで白い花が咲くように、身が縮れ、反り返り、可憐に開いてゆくのよ。それを氷水に落として、引き締めてから、いただくの!ふんわり柔らかな白身、コリッとした皮の感触、淡泊で上品でありながら、噛むほどに広がる独特の旨み──。この『桜の森の満開の下』にも、同じ熟練の技と伝統的な美を感じるわ。
なんて言われたら、読んでみたいと思うのが人の性。この人は本当に、本の味を料理で喩えるのが天才的に上手い。
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- [2011/07/08]
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