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トーキョー・クロスロード / 濱野京子 


トーキョー・クロスロード (ポプラ文庫ピュアフル)トーキョー・クロスロード (ポプラ文庫ピュアフル)
(2010/03/09)
濱野 京子

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山手線ダーツの旅をささやかな趣味とするちょっと「変わった」女子高生の栞。中学時代の同級生の耕也。なんともいえない関係の二人が、互いに翻弄したりされたりするのを生温かく見守る青春恋愛小説。いや、表面上は主人公たる栞が翻弄されているんだけど、栞からしたら理解不能な耕也の言動も微笑ましく思えてしまう。そんなところに自分のおっさん性を感じた。

展開やラストシーンはベタだけど、独特の時間の流れや空気感が丁寧に描写されている。好対照な友人AとB、高校生ジャズミュージシャン、高校生人妻、艶めかしい主人公母(39)など、周囲の人間たちもいい味を出してて、読んでいてい気持ち良かった。

ストーリー上、東京の地名や駅の名前が頻繁に出てくる。こういうあまりにローカルな景色は東京に来たこともない人には、入り込みにくいのではないかと思ったけど、ドラマとかで観て何となく知ってるものなんだろうか。

山手線というのは、環状線としてトーキョーの街から街へ、グルグルと回り続けている。そういえば俺も、うっかり乗り過ごした山手線をそのまま一周座っていたことがあるなあ。抜け道も逃げ道もないこの線路が、どうしようもなく都会的な青春の悩みと、綺麗にオーバーラップしているような気もした。

"だれかにいてほしいと思うことと、そう感じないですんでしまうことと、どっちがさびしいのだろう。必死に他者なんて求めなかったから、私はどこか空虚で、そこはかとなくさびしい。あの日から、求めて得られないものならば、初めから求めなければいいのだと、ずっと思ってきたから。(p183~)"

この主人公のモノローグから導く、新海誠の解説が、素敵だった。

"彼女、あるいは僕たちが「そこはかとなく悲しい」のは、真剣に誰かを求めなかった結果ではなく、何かを、手の届かないかもしれない誰かを、どうしようもなく求めてしまっているからだと、僕は思う。(p284)"




そういえば。小説の中で2回もミスチルに言及してること。東京。クロスロード。これは作者もミスチルファンなのかもしれないと邪推。
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