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ハムレット・シンドローム / 樺山三英 


ハムレット・シンドローム (ガガガ文庫)ハムレット・シンドローム (ガガガ文庫)
(2009/10/20)
樺山 三英

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遠からず、あなたはきっと経験します。こうしたすべてを。ここのすべてを。そして見届けることになる。分析は役に立ちません。解釈も無駄な努力です。まずは丸ごと受け入れること。そこからすべては始まるでしょう。


とりあえずアレだ。ライトなノベルだと思って手を出すと、とんでもない世界に迷い込みます。↑に書いたのは本編に出てくる台詞の一部で本の扉ページでも引用されてる文言なんだけど、なんというか、本当にまったくその通りだった。

演劇中の事故以来、自分をハムレットだと言い続ける男。ハムレットに傅く執事と侍女。ハムレットが正気かどうか確かめるべく城を訪れる青年。青年をせんせいと慕う少女。少女の姉。姉の恋人。章が切り替わるごとに主人公が切り替わり、物語を照らしていく。物語の登場人物はそれぞれに『ハムレット』の登場人物を演じ、同期していく。

ハムレットは誰で演技をしているのは誰で、誰が生きていて誰が死んでいて、私たちは誰の真似をして誰の演技をしているのでしょうか。

"あなたたちが見落としているのは、演技には、うそもほんとうもないということです。どこまでも本気でしている演技は、ほんものともにせものとも言えない何かなのです。どうしてそれを見分けることができますか?(p86)"

そういうことなのでしょうか。というかレビューになってないなコレw



ともあれ、こういうフワフワした物語を破綻させずに紡げるというのは、凄いと思う。最終的によく分からない部分があっても、その宙ぶらりんな状態も気持ちいい。

あとがきによると、本書は久生十蘭の短編『視角』と『ハムレット』を翻案した作品であるらしい。読んでみたい。というかそもそも、原作の原作であるところの本家『ハムレット』についても、復習劇だということすら知らなかった。そっちも読んでみたい。
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