スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

25時のバカンス / 市川春子 


25時のバカンス 市川春子作品集(2) (アフタヌーンKC)25時のバカンス 市川春子作品集(2) (アフタヌーンKC)
(2011/09/23)
市川 春子

商品詳細を見る

前作を読んでからというもの、書店に行くたびに横目で探していたけど、彼女の作品を置いている店が意外に少ないんですね、なかなか見つけられずに、結局前作を買った店で再び購入しました。

前作『虫と歌』を最初に読み始めた時にはそのシュールさについていけずに少し戸惑ったけれど、2冊目にもなってこの世界観に慣れてくると、徐々にクセになってくる。今作に収録されているのは3編の中編漫画。

『25時のバカンス』は、お化けの弟と貝の姉の想いが交錯する話。
『パンドラにて』は、土星の衛生で研究者の卵の女の子たちがダンスパーティーな話。
『月の葬式』は、自分探し高校生が冬の凍った湖でテレビのリモコンを探す話。

前作同様、言葉で説明できない。

とりあえず、前後編に別れて頁数の半分を占めるこの表題作が、これまでのお話の中でいちばん好きでした。お姉ちゃんに「高得点」を貰いたい一心でお化けになってしまった弟。「珍しい生き物」が好きだという弟。そんな弟に対する姉の気持ち。その絡み合いが、とても良い。あと、コーヒー大好きで妙に気配りができちゃう「彼ら」が可愛い。

まあ大半の未読の人には何言ってるか分からないと思いますが、ごめんなさいw


この200年で科学技術が発達し過ぎた結果、素人が思い描く程度の夢には現実が追いついてしまい、サイエンス・フィクションが盛り上がりにくい時代になってしまったのではないかと感じている。それは今までのサイエンス・フィクションというのが、主に科学技術の分野をメインフィールドに据えていたからではないだろうか。それに対して、市川春子は自然科学そのものに挑んでいるように思われる。

彼女の作品は所謂SFとして語るには、そのサイエンスの手法の部分に説明が足りない。その辺りが不思議なシュールさの根源だと思う。しかし「技術」の部分に深入りせずに、自然科学の中の特に生命というエッセンスを抜き出して、純度を高めて提示してくれるのだ。作者の発想力というか妄想力というか、本当にすごい。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://damest.blog12.fc2.com/tb.php/491-a8035b10

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。