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舟を編む / 三浦しをん 


舟を編む舟を編む
(2011/09/17)
三浦 しをん

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我が家には母が若い頃から使っている辞書がある。改めて奥付を確認してみると、昭和40年初版発行で、昭和52年に新改訂版第14刷として出版された、旺文社の『国語辞典』だった。母の性格から辞書自体に書き込みは皆無だが、ボロボロになった箱は数年前に処分され、金色で印字されたカバーの文字は掠れて読みにくくなり、小口は日に焼けて全体もヨレヨレになっている。しかしそれでも、「長老」の名で今でも家族に親しまれている。


この本にあるのは、永く人々に愛される辞書を作ろうと奮闘する人々のお話。出版社営業の冴えない男だった主人公が、辞書編集部に異動になってから新しい辞書を作るプロジェクトにのめり込んでいく。上司、同僚、部下、取引先、下宿のおばあちゃんとその孫、ネコなどの脇役まで含めて、魅力的なキャラクターが効果的に配置されているので、読んでいて気持ちよい。三浦しをんの著作は初めてだったけど、とてもとても面白かった。

辞書の編纂という仕事の壮大なロマンを存分に味わうことができて、言葉フェチの端くれとしても大満足だった。辞書編集部の面々は言葉に“こだわる”変人揃いなんだけど、だからこそ、非常に感情移入できた。物語の中では、辞書は、言葉の海を渡る舟だ(p27)という言葉と共に、新しい辞書が『大渡海(だいとかい)』と名付けられる。そして、この小説のタイトルは『舟を編む』である。このセンスには脱帽である。


本を読み終えて、改めて「長老」を開いてみた。辞書の最初のページにある「監修者のことば」に目を通してみる。今まで読もうとすら思わなかった部分だが、監修者の先生方の「ことば」に対する想いが綴られている。『大渡海』の監修者である松本先生も、如何にもこんなことを言いそうだ。今、自分で電子辞書は持っているが、紙の辞書は持っていない。図書館へ行って辞書を読み比べて、面白いと思ったものを新刊で購入してみたいなあ。
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