スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

恋物語 / 西尾維新 


恋物語 (講談社BOX)恋物語 (講談社BOX)
(2011/12/21)
西尾 維新

商品詳細を見る

ネタバレあり。というかネタバレ回避すると何も書けないw




" 戦場ヶ原ひたぎの語りで物語が幕を開けると思ってこの本を開いた読者諸君、お前達はひとり残らず騙された。この件からお前達が得るべき教訓は、本に書いてある文章なんてすべてがペテンだということだ。"

1行目から恐ろしい小説だった。『鬼物語』で予告(?)されていたのを鵜呑みにして、ツンドロヶ原さんの語りを読めると期待に胸膨らませて本を開いたらこれだよ。この全力で裏切られる感じがタマらんですよ。Mじゃないよ!

そして、ファーストセクションをフルに使って、矢継ぎ早にとんでもないことを捲し立てる。

" 俺は同じ嘘つき、同じ詐欺師とは言っても、気弱で根暗な戯言遣いや、女装趣味の陰湿な中学生とは違って、物語を語る上での最低限のフェアプレイという奴さえ、守る気は更々ない。
 卑怯千万ライアーマン精神にのっとりアンフェアに語ることを誓う。
 好きなように嘘をつくし、都合よく話をでっち上げるし、意味もなく真実を隠したり、真相を誤魔化したりする。"

" 何が真実で何が嘘なのか、気をつけながら、つまりは常に疑いながら、心に鬼を飼いながら、読むことをお勧めする─もっともその時点で、俺の罠に嵌っているのかもしれないと、付け加えておくことを忘れる俺でもないが。"

嘘つきのクレタ人よろしく、そんな自家撞着に充ち満ちた詐欺師の言葉によって、物語は始まり、終わる。…のだが、語り部本人が忠告をくれたように、実は物語は何も展開していないかもしれないのだ。なんということでしょう。これは結構新鮮な読書体験だった。

戦場ヶ原から「神と化した千石撫子を騙してくれ」という依頼を受けた貝木が、依頼を完遂し、撲殺(!)されるまでが、本書で詐欺師によって騙られた内容である。騙られたのであって物語が正確に語られた保証はない。こんな小説があるだろうかw

読まされた文章の中ではとりあえず、阿良々木と戦場ヶ原の恋物語というよりは、『囮物語』の完結編という感じだった。世界が一人で閉じてしまって、閉ざされてしまって、神様になってしまった撫子の「本当にやりたかったこと」は、「漫画家になること」。オッサンが夢を語り人生を語りそれを喝破していくシーンは、なかなかに熱かった。この漫画家という夢について伏線もほのめかしもなかったと言っていたけど、過去作の中で漫画についてマニアックな知識を披露していたのは、アレは伏線ではないのだろうか。


まあ今度こそ、本当に完結すると信じて(はいけないかもしれないけど、とりあえず信じて)ファイナルシーズンの3冊を待つしかないようです。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://damest.blog12.fc2.com/tb.php/503-3a34cbf4

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。