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リバーズ・エンド / 橋本紡 


リバーズ・エンド (電撃文庫)リバーズ・エンド (電撃文庫)
(2001/12)
橋本 紡

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この水も、かつてはきれいだったのだろう。
川の底が見えるほど透きとおり、きらきらと光を反射させていたこともあったはずだ。
しかし、川は長い距離を流れるうちにさまざまな汚れを抱え込み、こんなふうに濁りきってしまった。
それは、まるで今の僕と唯のようだった。


『あなたの町に、海はありますか?』と、ケータイに突然送られてきたメール。送信者である「yui」は"偶然"にも同じ14才で、遠くの地に住む少女だった。学校に友達が多くはない僕だったが、日々のメールのやりとりの中で、彼女と不思議な関係を築いていく。そして"偶然"にも、彼女が僕の住む町に引っ越してきて、僕の通う中学校に転校してくることになった─。



本書は『半分の月がのぼる空』の著者のシリーズの第1巻で、2001年出版。メル友とか、懐かしい響きだ。この辺りの描写には時代を感じる。唯の携帯はこんなに長いメールを受信する機能がないといかw

ストーリーとしては、所謂セカイ系(死語?)ものとして進んでいきそうな気配がある。セカイ系というのは、平凡「僕」が「キミ」を媒体として「セカイ」と直接繋がってしまうような物語だと解釈しているのだけど、まさに『最終兵器彼女』とか『イリヤの空、UFOの夏』とか、そういった作品を多いに想起した。両作品とも同時期のものなんだけど、そういう時代(?)だったのですかね。

しかしまだ「気配」としか言えないのは、この1冊はエピローグかつプロローグのような書き方になっていて、話の全体像は全く見えてこないから。それでも、(『最終兵器彼女』でも裏設定が殆ど読者に知らされなかったのと同様に)純度の高いセカイ系として完結してしまっているように感じて、充分に満足してしまった。構成と描写がとても良い。なので、続巻で冗長に説明されてしまうとこの折角の余韻が勿体ないなあと思う訳ですw

昔の作品ということでまだ洗練されてない感じはするけど、橋本紡の描く瑞々しい青春の表現はやっぱり好きだ。好きだけど、読んでいるとその純粋さに恥ずかしくなってくるということに、自分の中のオッサンを感じた一冊でもある。
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